「毎年まじめに働いているのに、年収がほとんど変わらない」と悩む人は少なくありません。年収が上がらない理由は、会社の仕組み・業界の給与水準・雇用形態・スキルや役割のどれかにあることが多く、理由によって効く対処法が変わります。
当記事では、年収・給料が上がらない4つの理由、日本全体で給料が上がりにくい背景、理由別の対処法を、国税庁と厚生労働省の統計をもとに解説します。あわせて、自分の場合はどの理由に当てはまるのかを確かめる方法も整理します。
年収が上がらない理由は大きく4つ
年収が上がらない理由は、本人の努力だけで決まるものではありません。ここでは、統計で差がはっきり表れる「会社の規模・業績」「業界・職種」「雇用形態」「スキル・役割」の4つに分けて解説します。
| 理由 | 主な中身 | 主な対処 |
|---|---|---|
| 会社の規模・業績・評価制度 | 会社の給与水準や昇給の仕組みで上限が決まっている | 昇給の交渉/転職 |
| 業界・職種の給与水準 | 業界全体の平均給与が低い | 給与水準の高い業界への転職 |
| 雇用形態 | 正社員以外は年齢による上がり幅が小さい | 正社員登用・正社員への転職 |
| スキル・役割 | 担当業務や役職が何年も変わらない | 役割を広げる/スキル・資格の習得 |
会社の規模と業績によって年収の上限が決まりやすい
1つ目の理由は、勤めている会社の規模や業績によって、給与水準と昇給の幅がある程度決まってしまうことです。同じような仕事をしていても、会社の規模が違うだけで月給に大きな差が出ています。
| 企業規模 | 月給(男女計) | 月給(男性50〜54歳) |
|---|---|---|
| 大企業(1,000人以上) | 385,100円 | 511,200円 |
| 中企業(100〜999人) | 326,200円 | 420,800円 |
| 小企業(10〜99人) | 305,600円 | 370,600円 |
※一般労働者の所定内給与額(2025年6月分。残業代・賞与を含まない、税金などが引かれる前の月額)。引用:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」(令和8年3月24日公表)
男性の50〜54歳で比べると、大企業と小企業では月給に14万円ほどの差があります。20代前半から50代にかけては年齢が上がるほど差が広がる傾向があり、小企業では年齢を重ねても月給の伸びが緩やかです。会社の業績が伸びていない場合や、昇給の基準があいまいな場合は、本人がどれだけ頑張っても上がり幅が小さくなりやすいでしょう。
業界の給与水準が低いと頑張っても上がり幅は小さい
2つ目の理由は、働いている業界・職種そのものの給与水準が低いことです。国税庁「令和7年分 民間給与実態統計調査」では、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は487万円ですが、業種によって大きな差があります。
| 業種 | 平均給与 |
|---|---|
| 電気・ガス・熱供給・水道業 | 854万円 |
| 金融業,保険業 | 726万円 |
| 全体の平均 | 487万円 |
| 宿泊業,飲食サービス業 | 276万円 |
※1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与(賞与を含む)。業種別は最も高い2業種と最も低い業種。引用:国税庁「令和7年分 民間給与実態統計調査 調査結果報告」(令和8年9月公表)
最も高い業種と最も低い業種では、平均給与に500万円以上の差があります。業界全体の給与水準が低い場合、社内で評価されて昇給しても、上がり幅は業界の相場の範囲にとどまりがちです。同業他社に移っても年収があまり変わらないときは、この理由が当てはまる可能性があります。
正社員以外は年齢を重ねても賃金がほぼ横ばいになりやすい
3つ目の理由は、雇用形態によって、年齢とともに賃金が上がる仕組み(賃金カーブ)が大きく違うことです。正社員・正職員は年齢とともに月給が上がる一方、正社員・正職員以外は30代以降、年齢が上がってもほとんど変わりません。
| 年齢 | 正社員・正職員 | 正社員・正職員以外 |
|---|---|---|
| 20〜24歳 | 247,500円 | 203,500円 |
| 30〜34歳 | 321,100円 | 233,800円 |
| 40〜44歳 | 379,000円 | 230,600円 |
| 50〜54歳 | 412,700円 | 229,700円 |
※一般労働者の所定内給与額(2025年6月分・男女計)。引用:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」
20代前半では月4万円ほどだった差が、50代前半では18万円ほどに広がっています。契約社員・派遣社員・パートなどで働いていて年収が上がらない場合は、評価や頑張り方より、雇用形態そのものが理由になっている可能性があります。
役職や担当業務が変わらないと昇給は小さな幅にとどまる
4つ目の理由は、担当する仕事の範囲や役職が何年も変わっていないことです。統計でも役職によって月給には大きな差があり、役職や等級が上がらないままだと、年収の伸びは毎年の昇給分に限られやすくなります。
| 役職 | 月給(男女計) | 平均年齢 |
|---|---|---|
| 部長級 | 635,800円 | 53.1歳 |
| 課長級 | 529,200円 | 49.5歳 |
| 係長級 | 399,200円 | 45.4歳 |
| 非役職者 | 310,500円 | 41.8歳 |
※一般労働者のうち雇用期間の定めのない人の所定内給与額(2025年6月分)。引用:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」
課長級の月給は非役職者の約1.7倍です。同じ業務を同じやり方で続けていると、評価される実績を説明しにくく、昇格の候補にも挙がりにくくなります。スキルが原因の場合は、会社や業界を変えなくても、役割を広げることで年収が上がる余地があります。
日本の給料が上がらない理由
ここでは、日本全体の給料の動きを統計で確認し、個人の努力とは別のところにある理由を解説します。
日本の平均給与は約30年でわずかしか増えていない
国税庁の民間給与実態統計調査を見ると、平成9年分に467万円だった平均給与は、令和7年分で487万円です。この間、平成21年分には406万円まで下がった時期もあり、28年間でみると増えた額は20万円ほどにとどまります。
| 年分 | 平均給与 |
|---|---|
| 平成9年分(1997年) | 467万円 |
| 平成21年分(2009年) | 406万円 |
| 平成27年分(2015年) | 420万円 |
| 令和7年分(2025年) | 487万円 |
※1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与。引用:国税庁「民間給与実態統計調査」各年分の結果
「何年働いても給料が上がらない」と感じる背景には、こうした国全体の流れもあります。
物価の上昇に賃金の伸びが追いついていない
ここ数年は給料の額そのものは増えていますが、物価の上がり方のほうが大きく、生活が楽になった実感を持ちにくい状況です。
厚生労働省「毎月勤労統計調査 2025(令和7)年分結果確報」によると、2025年の現金給与総額(1人平均・月額)は355,941円で前年より2.3%増えました。一方、物価の動きを差し引いた実質賃金は1.3%減少しています(実質化に使う消費者物価指数〔持家の帰属家賃を除く総合〕は3.7%上昇)。
※事業所規模5人以上。実質賃金は消費者物価指数(持家の帰属家賃を除く総合)で実質化した値。引用:厚生労働省「毎月勤労統計調査 2025(令和7)年分結果確報」(2026年2月25日公表)
実質賃金とは、受け取った給料で実際にどれだけの物やサービスを買えるかを表す指標です。額面の給料が増えても、物価がそれ以上に上がれば、手元のお金で買える量は減ってしまいます。
中小企業は人件費の上昇分を価格に転嫁しきれていない
中小企業の給料が上がりにくい理由の1つは、人件費などのコストが上がっても、その分を取引先への販売価格に上乗せ(価格転嫁)しきれていないことです。売上が増えないまま人件費だけを上げると利益が減るため、会社は賃上げに慎重になりやすくなります。人手不足で人材を確保したい会社でも、賃上げの原資を用意できなければ給料を上げにくいのです。
中小企業庁「価格交渉促進月間(2026年3月)フォローアップ調査結果」では、コスト全体の価格転嫁率は54.2%、労務費(人件費)の転嫁率は50.0%でした。上がったコストのうち、価格に上乗せできたのは半分ほどということです。また、下請けの段階が深い企業ほど転嫁率が低い傾向も示されています。
※価格転嫁率は「実際のコスト上昇分のうち、価格転嫁が実現した割合」の回答の平均。引用:中小企業庁「価格交渉促進月間(2026年3月)フォローアップ調査結果」(令和8年6月26日公表)
賃金は上がり始めたが会社の規模によって上がり方に差がある
最近は日本全体でも賃金が上がり始めています。ただし、どの会社に勤めているかで上がり方に大きな差があります。
厚生労働省の賃金構造基本統計調査では、2025年の一般労働者の月給(所定内給与額)は340,600円で、前年より3.1%増えました。ところが企業規模別に見ると、前年からの増加率は大企業が5.7%、中企業が1.0%、小企業が2.1%と開きがあります。世の中で賃上げのニュースが増えても自分の給料が上がらないのは、勤め先の規模や業績の影響を受けている可能性があります。
引用:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」
年収が上がらない理由を自分で確かめる方法
4つの理由のうちどれが自分に当てはまるかで、取るべき対処法が変わります。ここでは、手元の書類と公的な統計を使って、理由を確かめる手順を紹介します。
まずは源泉徴収票で3年分の額面年収を並べる
最初に、過去3年分の源泉徴収票を用意し、「支払金額」(額面年収)を並べてみましょう。手取りではなく額面で比べると、昇給や賞与の変化が分かりやすくなります。
並べたら、年収が増えた年・減った年について「基本給が変わったのか」「賞与が変わったのか」「残業代が変わったのか」を給与明細で確認します。基本給がほとんど変わっていない場合は、会社の昇給の仕組みや役割の変化に原因があると考えられます。
同じ業界・年齢・企業規模の水準と比べる
次に、自分の月給や年収を、同じ業界・年齢・企業規模の人の水準と比べます。前述の賃金構造基本統計調査や民間給与実態統計調査を使えば、業種別・企業規模別・年齢別の水準を確認できます。
- 同じ業界・同じ年代の水準と同じくらい:業界の給与水準が理由の可能性が高い
- 同じ業界・同じ年代の水準より低い:会社の仕組みや自分の役割が理由の可能性が高い
- 正社員と比べて大きく低い:雇用形態が理由の可能性が高い
なお、統計の月給は残業代や賞与を含まない所定内給与額、年収の統計は賞与を含む額です。自分の数字も同じ条件にそろえると、比べやすくなります。
就業規則や賃金規程で昇給の基準を確認する
会社の仕組みが理由かどうかは、就業規則や賃金規程に書かれた昇給の時期と基準を見ると判断しやすくなります。常時10人以上の労働者を使用する事業場では、会社が昇給に関する事項を含めて就業規則を作成し、届け出ることが労働基準法第89条で定められています。
確認したら、上司との評価面談で「次の等級に上がるには何が必要か」を具体的に聞いてみましょう。基準そのものがない、または基準を満たしても昇給しない場合は、会社の仕組みが理由である可能性が高いといえます。
給料が上がらない会社には昇給の基準や業績に共通する特徴がある
就業規則を確認しても判断に迷う場合は、給料が上がりにくい会社に多い特徴に当てはまるかを見てみます。
- 昇給の時期や基準が決まっていない、または説明されない
- 売上や利益が何年も伸びていない
- 取引先への値上げが難しく、下請けの段階が深い
- 役職のポストが空かず、等級が上がる人がほとんどいない
- 10年ほど上の先輩社員と比べても、給料があまり変わらない
複数当てはまる場合、今の会社で年収を大きく上げるのは難しいかもしれません。すぐに辞めるのではなく、在職中に転職先の条件を調べて比べてから判断するのが安全です。
昇給しないこと自体は直ちに違法とはいえない
「何年も給料が上がらないのは違法ではないか」と考える方もいますが、昇給しないことだけで、直ちに違法になるとはいえません。昇給の有無や基準は、会社ごとに就業規則や労働契約で決められているためです。
ただし、賃金が地域別最低賃金を下回ることは最低賃金法で認められていません。最低賃金は毎年改定されるため、厚生労働省の地域別最低賃金の一覧で自分の地域の金額を確認しましょう。就業規則に書かれた昇給が行われていないなど判断に迷う場合は、都道府県労働局などの相談窓口に相談する方法もあります。
年収が上がらない理由別の対処法
理由が分かったら、それに合う対処法を選びます。年収を上げる方法は、今の会社で上げる・転職する・年収が高い仕事に移る・副業で足す・支出を減らすの5つに整理できます。5つの方法の全体像は、年収を上げたい人がやるべき5つの方法で詳しく解説しています。
| 理由 | 最初に検討したい対処法 | 並行して進めたいこと |
|---|---|---|
| 会社の規模・業績・評価制度 | 昇給の交渉 | 転職先との比較 |
| 業界・職種の給与水準 | 給与水準の高い業界への転職 | スキル・資格の習得 |
| 雇用形態 | 正社員登用・正社員への転職 | スキル・資格の習得 |
| スキル・役割 | 役割を広げる・スキルの習得 | 昇格の相談 |
※対処法の選び方は一般的な考え方です。収入の増加を保証するものではありません。
会社の仕組みが理由なら評価の基準を確かめて昇給を交渉する
会社の昇給の仕組みや評価が理由なら、評価の基準を確かめたうえで、成果を数字や事実で示して昇給・昇格を相談することから始めましょう。準備の手順や切り出し方は、昇給交渉のやり方で詳しく解説しています。
- 就業規則・賃金規程・評価制度の資料で、昇給の時期と基準を確認する
- 評価面談で、次の等級に上がるために必要なことを具体的に聞く
- 担当した業務の成果を、数字や事実で説明できるように記録する
- 評価の時期に合わせて、記録をもとに昇給・昇格を相談する
ただし、会社の業績が伸びていない場合や、規模の小さい会社で給与の上限がもともと低い場合は、交渉しても上がり幅が小さいことがあります。相談しても変わらない場合は、その結果を転職を考える判断材料にできます。
業界や企業規模が理由なら経験を活かせる転職を検討する
業界や会社の給与水準が理由なら、これまでの経験を活かせる、給与水準の高い会社・業界への転職が選択肢になります。前述の通り、業種や企業規模によって給与には大きな差があります。
ただし、転職すれば必ず上がるわけではありません。厚生労働省「令和7年雇用動向調査」によると、転職した人のうち前職より賃金が「増加」した人は40.8%、「減少」した人は31.0%、「変わらない」人は25.5%でした。年代別では、50歳以上の各年代で「減少」が「増加」を上回っています。
※令和7(2025)年の転職入職者(前職が雇用者の人)の、前職と比べた賃金の変動。引用:厚生労働省「令和7年雇用動向調査結果の概要」(令和8年8月公表)
転職を考えるときは、同職種・近い業界の求人を中心に、提示年収だけでなく賞与・手当・退職金などの条件も比べて判断しましょう。年収が上がりやすい転職の型や進め方は、転職で年収アップする方法で詳しく解説しています。
スキルや役割が理由なら担当範囲を広げるかスキル・資格を身につける
スキルや役割が理由なら、今の会社で担当範囲を広げて昇格を目指すか、評価されやすいスキル・資格を身につけることが対処法になります。
今の会社で目指す場合は、後輩の指導やチームのとりまとめなど、役職者に求められる仕事を少しずつ引き受けると、昇格の候補に挙がりやすくなります。資格やスキルを身につける場合は、求人の応募条件や歓迎条件に挙がっているものを選ぶと、年収につながりやすいでしょう。職種ごとの年収の水準は年収が高い仕事一覧で、資格ごとの年収の目安は年収が高い資格ランキングで比べられます。学習費用の負担を減らしたい場合は、雇用保険の教育訓練給付金(厚生労働大臣が指定した講座の受講費用の一部が支給される制度。対象者や講座に条件あり)も使える場合があります。
雇用形態が理由なら正社員登用や正社員への転職を検討する
正社員以外で働いていることが理由なら、勤め先の正社員登用制度を確認するか、正社員の求人に応募することを検討しましょう。前述の通り、正社員以外の月給は年齢を重ねてもほぼ横ばいのため、雇用形態を変えると賃金カーブそのものが変わる可能性があります。
正社員登用制度がある会社では、登用の条件(勤続年数・評価・試験など)を人事担当者に確認しておくと、目標が立てやすくなります。ハローワークや転職サービスで、未経験から応募できる正社員求人を探す方法もあります。
すぐに年収が動かないなら副業と支出の見直しで手元のお金を増やす
どの理由でも、本業の年収が上がるまでには時間がかかります。その間は、副業で収入を足すことや、固定費を見直して支出を減らすことを並行して進めると、家計に余裕が生まれやすくなります。税金の控除や固定費の見直しを含めた具体的な方法は、手取りを増やす方法でまとめています。
会社員が副業を始める前には、勤務先の就業規則(副業規定)を必ず確認しましょう。厚生労働省も「副業・兼業の促進に関するガイドライン」で考え方を示しています。また、給与を1か所から受けている人は、給与所得・退職所得以外の所得の合計が20万円を超えると確定申告が必要です(国税庁 No.1900・令和8年4月1日現在法令等)。収入が得られる保証はないため、少額から無理なく始めることが大切です。就業規則・確定申告・住民税の注意点は会社員の副業の始め方で、確定申告が必要になる金額の基準は副業の確定申告はいくらからで詳しく解説しています。
年収が上がらないときに避けたい行動
年収が上がらない状態が続くと、焦って判断を急ぎたくなります。ここでは、かえってお金や時間を失うおそれがある行動を紹介します。
次の仕事を決めないまま勢いで退職しない
今の会社で年収が上がらないと分かっても、次の仕事が決まる前に退職するのは慎重に判断しましょう。収入がない期間が長引くと、焦って条件の合わない会社に決めてしまい、かえって年収が下がることがあります。在職中に転職活動を進め、内定と提示年収を確認してから退職を決めるのが基本です。給料の安さを理由に辞めるか迷うときの考え方は、給料が安いから辞めたいときの判断基準で整理しています。
年収アップをうたう高額な講座や副業の勧誘に注意する
「すぐに元が取れる」「簡単に収入が増える」といった広告や勧誘を見かけても、中身や解約条件が分からない高額な講座・教材は契約しないのが安全です。
国民生活センターは、AI講座やSNS運用講座などのビジネス講座に関する相談が増加傾向にあるとして、注意を呼びかけています(令和8年9月16日公表)。Web会議サービスなどを使った勧誘で契約したケースの相談が見られることや、副業の採用面接に応募したところ65万円のビジネス講座の契約になっていたといった事例も紹介されています。困ったときは消費者ホットライン「188」に相談しましょう。
年収の額だけで転職先を決めない
転職先を選ぶときは、提示年収の額だけでなく、内訳と働き方もあわせて確認することが大切です。提示年収に固定の残業代や賞与の見込み額が含まれていると、実際の支給額が想定と違うことがあります。基本給・賞与の算定方法・手当・退職金の有無を確認し、今の会社の条件と同じ基準で比べることが大切です。内定時に確かめたい賃金の内訳や年収交渉のタイミングは、転職の年収交渉のやり方を参考にしてください。年収が下がる転職をどこまで受け入れるかの考え方は、転職で年収が下がるときの許容範囲と対策で解説しています。
【まとめ】年収が上がらない理由を1つに絞って対処しよう
当記事では、年収・給料が上がらない理由と、理由別の対処法をご紹介しました。ポイントは次の通りです。
- 年収が上がらない理由は「会社の規模・業績」「業界・職種」「雇用形態」「スキル・役割」の4つに分けられる
- 大企業と小企業、正社員と正社員以外では、50代にかけて年齢が上がるほど月給の差が広がる(厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」)
- 日本の平均給与は平成9年分467万円、令和7年分487万円で、長い間ほぼ横ばいだった(国税庁「民間給与実態統計調査」)
- 2025年は名目賃金が2.3%増えた一方、実質賃金は1.3%減少した(厚生労働省「毎月勤労統計調査」)
- 理由に合わせて、昇給の交渉・転職・スキルの習得・雇用形態の見直しを選び、副業や支出の見直しを並行する
全部を一度に進める必要はありません。まずは源泉徴収票で3年分の額面年収を並べ、同じ業界・年代の水準と比べて、上がらない理由を1つに絞ることから始めましょう。理由が決まったら、年収を上げたい人がやるべきことで、自分に合う方法の進め方を確認してみてください。
本記事は一般的な情報の提供を目的としており、収入の増加や特定の結果を保証するものではありません。税金・社会保険・制度の内容は改正されることがあるため、最新情報は公的機関の公式サイトでご確認ください。本記事の情報は2026年10月時点のものです。

