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年収を上げたい女性ができること|5つの方法と出産・育児と両立する制度

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年収を上げたい女性ができること|5つの方法と出産・育児と両立する制度

今の年収を上げたいけれど、これからの働き方や家庭との両立も考えておきたいという女性に向けて、年収を上げる方法を整理しました。統計を見ると、女性の年収には年齢や勤続年数、役職、雇用形態の違いが大きく影響しています。自分の年収を左右している要因を1つ見つけ、その要因に合う方法を選ぶことが、遠回りをしないコツです。

当記事では、女性の年収の統計、年収を上げる5つの方法、ライフイベントと両立しながら収入を守る制度を、国税庁と厚生労働省の公表資料をもとに解説します。あわせて、状況別の優先順位も整理します。

目次

年収を上げたい女性がまず確認したいこと

方法を選ぶ前に、今の年収が統計の中でどのあたりにあり、何が差を生んでいるのかを確かめておくと、打ち手を選びやすくなります。ここでは、公的な統計で位置と要因を確認します。

女性の平均給与は342万円。人数が最も多いのは200万円超300万円以下

国税庁「令和7年分 民間給与実態統計調査」によると、1年を通じて勤務した女性の平均給与は342万円(前年比2.6%増)です。給与の階級別では、女性は200万円超300万円以下の人が417万人(構成比18.7%)で最も多くなっています。

区分(令和7年分)平均給与・人数
女性の平均給与342万円
男性の平均給与597万円
女性で最も多い給与階級200万円超300万円以下(18.7%)
女性で500万円を超える人約19%

※1年を通じて勤務した給与所得者。パート・アルバイトを含む。500万円超の割合は第16表の人数から編集部で計算。引用:国税庁「令和7年分 民間給与実態統計調査」(令和8年9月公表)

この調査は短時間で働く人も含むため、フルタイムの人だけの平均より低く出ます。例えば年収430万円なら、女性の平均給与を約90万円上回っています。比べるときは、税金や社会保険料が引かれる前の額面(源泉徴収票の「支払金額」)を使うと、正しく比較できます。

男女の差には役職と勤続年数の違いが大きく影響している

厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」では、フルタイムで働く一般労働者の月の賃金(所定内給与額)は男性37万3,400円、女性28万5,900円で、男性を100とすると女性は76.6です。比べられる1976年以降で、差は最も小さくなりました。

厚生労働省の分析(令和6年版「働く女性の実情」)では、女性の労働者の構成が男性と同じだと仮定して計算すると、男女の差への影響は役職の違いが8.8ポイントと最も大きく、勤続年数の違いが3.6ポイントと続きます。平均の勤続年数は男性14.2年に対して女性10.4年です。女性の月給は、勤続年数や役職、雇用形態によって次のように変わります。

女性の区分所定内給与額(月額)
勤続0年25万2,000円
勤続10〜14年28万5,800円
勤続20〜24年32万7,400円
非役職者28万100円
課長級47万300円
正社員・正職員30万4,900円
正社員・正職員以外21万8,400円

※一般労働者(短時間労働者を除く)。役職は雇用期間の定めのない人。賞与・残業代を含まない。引用:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」(勤続年数階級別・役職別・雇用形態別)

つまり、働き続けて経験を積む、役職に就く、正社員として働くという条件が、女性の月給の高さと結びついています。上がらない原因をもう少し細かく切り分けたい方は、年収が上がらない理由と理由別の対処法もあわせて確認してみてください。

年収を上げたい女性が取れる5つの方法

女性が今の年収を上げる方法は、次の5つに整理できます。向いている状況と注意点が異なるため、まず早見表で全体を確認してください。方法の全体像は年収を上げたい人がやるべきことでも解説しています。

方法向いている状況主な注意点
昇給・昇格今の会社で働き続けたい会社の制度や業績に左右される
正社員に移る非正規で働いている働く時間や責任が増えることがある
転職会社の給与水準が低い年収が下がる転職もある
資格・スキル今の仕事の延長では上限が見える学習の時間と費用がかかる
副業本業の年収がすぐには動かない就業規則・確定申告の確認が必要

※どの方法も収入の増加を保証するものではありません。

方法1:今の会社で昇給・昇格を目指す。課長級で月給は約19万円高い

今の会社に大きな不満がないなら、昇給・昇格の基準を確かめ、役職に就くことを目指すのが近道です。厚生労働省の統計では、女性の所定内給与額は非役職者の約28万円に対し、係長級で約37万円、課長級で約47万円です。

まずは賃金規程や評価制度の資料で、昇格に必要な条件を確認します。そのうえで、評価面談で「次の等級に上がるには何が足りないか」を具体的に聞き、成果を数字や事実で記録しておくと、相談するときの材料になります。育児などで時短勤務をしている場合も、評価の基準や昇格の対象になるかを確認しておくと安心です。具体的な伝え方は昇給交渉のやり方で例文とあわせて解説しています。

方法2:非正規から正社員に移る。女性の月給の差は約8.7万円

パートや契約社員、派遣社員として働いているなら、正社員に移ることが年収を大きく変える方法の1つです。フルタイムで働く女性の所定内給与額は、正社員・正職員が30万4,900円、それ以外が21万8,400円で、月に約8.7万円、12か月で約104万円の差があります(賞与を除く)。

今の勤め先に正社員登用の制度があるかを就業規則や上司に確認し、ない場合は正社員の求人に応募する道もあります。正社員になると賞与や昇給の対象になりやすい一方で、勤務時間や異動の範囲が広がる場合もあるため、家庭の状況と照らして条件を確かめることが大切です。

方法3:転職で給与水準の高い会社に移る。大企業と小企業で月約4.7万円の差

仕事内容は同じでも、会社の規模や業界によって給与水準は変わります。女性の所定内給与額は、従業員1,000人以上の大企業が31万800円、10〜99人の小企業が26万4,000円で、月に約4.7万円の差があります。

転職では、提示された年収に賞与や残業代が含まれているかを確かめ、今の年収と同じ条件で比べることが欠かせません。育児や介護と両立したい場合は、時短勤務やテレワークの制度を使っている人がいるかも、面接などで確認しておくとよいでしょう。進め方は転職で年収アップする方法で詳しく解説しています。

方法4:資格・スキルは求人で評価されるものから選ぶ

資格やスキルで年収を上げたいときは、取得後に応募できる求人があり、その求人の年収が今より高いものから選ぶのが基本です。資格を取っても、実務経験がないと採用されにくい仕事もあります。

女性で年収が高い仕事は、統計では医師などの専門職や管理職が上位ですが、企画事務員や営業職、IT職のように資格が必須ではない仕事もあります。職種ごとの年収は年収が高い仕事【女性編】で比べられます。学習費用は、厚生労働大臣が指定した講座を修了すると費用の一部が支給される「教育訓練給付金」が使える場合があります。対象や申請の流れはリスキリング補助金の種類と申請の流れを参考にしてください。

方法5:副業で収入を足す。就業規則と確定申告を先に確認する

本業の年収がすぐには動かない場合は、副業で収入を足す方法もあります。ただし、副業の収入は保証されず、勤め先の就業規則で副業が禁止または届出制になっていることもあるため、始める前に確認が必要です。

会社員の場合、給与以外の所得(売上から経費を引いた額)が年20万円を超えると、原則として確定申告が必要です(国税庁 No.1900)。20万円以下で確定申告をしない場合も、お住まいの市区町村への住民税の申告は必要です。配偶者の扶養に入っている人は、副業の収入も扶養の判定に含まれる点に注意してください。始め方は会社員の副業の始め方で解説しています。

出産・育児・介護と両立しながら収入を守る制度

出産や育児、介護をきっかけに仕事を辞めたり働く時間を減らしたりすると、年収は下がりやすくなります。仕事を続けながら収入の減少をおさえる公的な制度の要点を、2026年10月時点の内容で紹介します。該当する人は、詳しい条件を引用元で確認してください。

育児休業給付金は休業開始から180日まで賃金の67%、その後は50%

雇用保険に入っている人が育児休業を取ると、育児休業給付金として、休業開始前の賃金の67%(181日目以降は50%)が支給されます。給付金は非課税で、休業中は申出により健康保険・厚生年金保険料が免除されます。

さらに2025年4月から、子の出生後の一定期間に本人と配偶者がそれぞれ14日以上の育児休業を取ると、「出生後休業支援給付金」として賃金の13%が最大28日分上乗せされます。67%と合わせて80%(厚生労働省の説明では「手取り10割相当」)です。配偶者がいない場合や配偶者が自営業・フリーランスの場合などは、配偶者の育児休業がなくても対象になります。

※支給額には上限があり、毎年8月1日に改定されます。引用:厚生労働省「育児休業等給付について」・「育児休業等給付の内容と支給申請手続」(令和8年8月1日改訂版)

時短勤務中は育児時短就業給付金で賃金の10%が上乗せされる

2歳未満の子を育てるために時短勤務をして賃金が下がった場合、育児時短就業給付金として、時短勤務中の賃金の10%が支給されます(2025年4月創設)。賃金と給付金の合計が時短前の賃金を超えないよう、支給率は調整されます。

会社には、3歳未満の子を育てる人向けの短時間勤務制度に加え、2025年10月からは3歳から小学校に入る前の子を育てる人向けに、時差出勤やテレワーク、短時間勤務などから2つ以上の措置を用意する義務があります(育児・介護休業法)。収入を大きく減らさない働き方を選べるか、勤め先の制度を確認してみてください。

※引用:厚生労働省「育児時短就業給付の内容と支給申請手続」(令和8年8月1日時点版)・厚生労働省「育児・介護休業法 改正ポイントのご案内」

介護休業給付金は賃金の67%。同じ家族について93日まで

家族の介護のために介護休業を取ると、介護休業給付金として休業開始前の賃金の67%が支給されます。対象は、同じ家族について通算93日まで、3回までの休業です。

介護休業は、介護サービスの手配など仕事と両立する体制を整えるための期間です。介護休暇や残業の免除などの制度もあるため、辞める前に勤め先の窓口に相談すると収入を保ちやすくなります。

※引用:ハローワークインターネットサービス「雇用継続給付」

扶養の壁は「税は給与136万円」「社会保険は130万円」と勤務先の加入条件で考える

配偶者の扶養に入りながら働いている人は、税の扶養と社会保険の扶養を分けて考えることが大切です。2026年10月時点の主な基準は次の通りです。

区分主な基準超えたときの変化
税(配偶者控除)給与のみなら年136万円以下(令和8年分)配偶者が受ける控除が配偶者特別控除に変わる(段階的に減る)
社会保険の扶養年間収入の見込み130万円未満扶養を外れ、自分で保険料を払う
勤務先の社会保険厚生年金の被保険者51人以上の会社で週20時間以上など勤務先の健康保険・厚生年金に加入

※引用:国税庁 No.1191 配偶者控除・日本年金機構「被扶養者の認定」・日本年金機構「短時間労働者に対する適用拡大のご案内」

いわゆる「106万円の壁」と呼ばれた月額8.8万円以上という賃金の要件は、2026年10月1日に撤廃されました。厚生年金の被保険者が51人以上の会社で週20時間以上働くなどの条件を満たすと、年収にかかわらず勤務先の社会保険に入ります。令和9年10月からは、対象が36人以上の会社に広がる予定です。

社会保険に入ると目先の手取りは減りますが、将来の厚生年金が増え、病気で休んだときの傷病手当金などの保障も受けられます。扶養の範囲で働くか超えて年収を上げるかは、働ける時間と家計全体で判断します。副業を含めた基準は会社員の副業はいくらまで?で詳しく整理しています。

年収を上げたい女性の状況別の優先順位

5つの方法を全部同時に進める必要はありません。今の働き方と家庭の状況によって、先に取り組むと効果が出やすい方法は変わります。

正社員なら「昇格の条件を確かめる」から始め、上がらなければ転職を考える

正社員で働いているなら、まず今の会社で昇格の条件を確認することが優先です。役職による月給の差は大きく、会社を変えずに年収を上げられる可能性があります。条件を確かめても上がる見込みが小さいと分かった場合は、給与水準の高い会社への転職や、資格・スキルの習得を考える順番が現実的です。

非正規なら「働く時間と正社員登用」を先に決め、扶養の判断とセットで考える

パートや契約社員で働いているなら、働く時間を増やすか、正社員を目指すかを先に決めると方向が定まります。そのうえで、扶養の範囲で働くのか、超えて年収を上げるのかを、前述の税と社会保険の基準と合わせて判断します。扶養を外れる場合は、一時的に手取りが減る年収の幅があるため、少し余裕をもって年収を上げる計画を立てると安心です。

出産・育児・介護の前後は「辞めずに制度を使う」ことを優先する

出産や育児、介護が近づいているときは、仕事を辞める前に、給付金や時短勤務などの制度を使えないか確かめることを優先してください。前述の通り、女性の月給は勤続年数が長いほど高い傾向があり、続けて働くこと自体が年収を守ることにつながります。制度を使ったあとに、昇格や転職を考える順番でも遅くはありません。

高額な講座の契約や勢いの退職は避ける

年収を早く上げたいと焦るときほど、中身や解約条件が分からない高額な講座・教材は契約しないことが大切です。国民生活センターは、ビジネス講座のトラブルについて注意を呼びかけています(令和8年9月16日公表)。困ったときは消費者ホットライン「188」に相談できます。また、次の仕事が決まる前に退職すると収入が途切れるため、在職中に準備を進めるのが基本です。

【まとめ】年収を上げたい女性はまず年収を左右している要因を1つ決めよう

当記事では、年収を上げたい女性ができることを、国税庁・厚生労働省の公表資料をもとにご紹介しました。ポイントは次の通りです。

  • 女性の平均給与は342万円(国税庁「令和7年分 民間給与実態統計調査」)
  • 男女の賃金の差(男性100に対し女性76.6)には、役職と勤続年数の違いが大きく影響している(厚生労働省の分析)
  • 年収を上げる方法は「昇給・昇格」「正社員に移る」「転職」「資格・スキル」「副業」の5つ
  • 育児休業給付金・出生後休業支援給付金・育児時短就業給付金・介護休業給付金で、両立中の収入の減少をおさえられる
  • 扶養は税(給与136万円以下)と社会保険(130万円未満・勤務先の加入条件)を分けて考える

全部を一度に始める必要はありません。まずは源泉徴収票で額面年収を確かめ、自分の年収を左右している要因が「勤続・役職」「雇用形態」「会社の給与水準」のどれかを1つ決めることから始めてみてください。要因が決まれば、5つの方法のうちどれから取り組むかを選びやすくなります。

記事の情報について

本記事は一般的な情報の提供を目的としており、収入の増加や特定の結果を保証するものではありません。税金・社会保険・制度の内容は改正されることがあるため、最新情報は公的機関の公式サイトでご確認ください。本記事の情報は2026年10月時点のものです。

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この記事を書いた人

年収上げたい.com を運営する編集部です。年収を上げたい人に向けて、国税庁・厚生労働省などの公的な統計や制度の一次情報をもとに、今の会社で上げる・転職・スキルと資格・副業・支出の見直しといった打ち手をわかりやすく解説しています。記事は公開前に数字と制度を一次情報で確認し、結果を保証するような表現はしない方針です。

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